算数の力をつけるためには、じっくり考えなければなりません。

近年まで多くの問題が創り出されてきているので、すべての問題のパターンを網羅する、みたいな力の付け方は土台無理です。むしろ、基本をしっかりマスターした上で、ひとつひとつの問題をしっかり考え、どういう構造になっているかを突き止め、問題を解くための論理を組み立てていく練習をしていかなければなりません。

そうなると実際には時間がかかるのです。だから、結果を急いではいけない。5年生の段階では特にそうです。5年生で勉強する内容は、入試に出題されるテーマが多いので、ここの基礎がしっかり固まっていることが必要です。

で、基礎の勉強だから、といって公式丸暗記みたいな解決をしてはいけないのです。なぜ、そうなるのか、なぜそう解くのか、ということをしっかり身につけていかないといけない。

例えば、通過算でなぜ2つの列車の長さを足すのか。単に公式として覚えるのではなく、論理的に理解できていれば、公式を覚えていなくともその場で生み出すこともできる。まだ、電車の中の人が追い越していく列車の先頭から最後までを見ている時間、みたいな条件についても考え方を導き出すことができるはずなのです。

基礎だから簡単にできるだろう、と思ってはいけません。基礎だからこそ、じっくり考える。その代わり、似たような問題をたくさん解かないようにすることです。たくさん解けば、絶対に人間の脳はパターンを考えるようになる。これは楽だからです。しかし、脳に楽をさせてはいけない。

だから問題をじっくりかんがえる必要があるし、パターンを考えないように工夫をしないといけないのです。

フリーダムの教材はその考えを元にして作られていますから、パターン練習にならないようにいろいろな考え方をしなければいけないようになっています。逆に今目の前にある問題さえ終われば、もうそれで良い、と断言しています。追加の問題をやらなくてもいいのです。

その分、じっくりていねいに考えてもらわないといけませんが、そうやって練習していくと、６年生の最後のところで粘り強く考えられるようになってくるのです。

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